フルートを使い込むにつれ、Aキィ(Aisレバー)の動きが悪くなったというトラブルをよく耳にしますが、これはB♭キィ(左手中指)を酷使することによって生じるものです。また、フルートのメカニズムは、F#キィのとなりにあるメイン・ポストにおいてとりわけ傷みやすいものです。パールの“一本芯金”は、上のC#(左手人差し指)からメイン・ポストに至るまで、一本の芯金を通すことによってそのトラブルを解消。その結果、メカニズムの信頼性が高まり、感触もよく、さらには調整、メンテナンスなどがスムーズに行えるようになります。これはまさに、フルートの進化を促した画期的な改良と評価されています。
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“ピンレス・メカニズム”は、19世紀半ばに誕生したベーム式フルートのメカニズムを初めて改良し洗練させた重要な技術革新として知られていますが、実はこのシステムが“一本芯金”と併用されることにより、完璧なメカニズムを完成させることができたのです。ピン打ちを行なう伝統的なフルートの構造では、連動するキィ・メカニズムのパーツをつなぐため、キィ・シャフトに穴をあけますが、これがキィ・シャフト自体を弱めてしまう結果となります。しかも、汗の侵入を許してしまい、管を酸化させるなどのトラブルを発生させ、腐食やキィの曲がりを促してしまうのです。パール独特の“ピンレス・メカニズム”では、ブリッジ機構を加えることによってこれらの問題を解決し、メカニズム全体に強度を与えました。そしてフォルセット・スクリュー(芯金止めネジ)をキィ・システムの下からネジ込むことにより、メカニズムヘの汗の侵入を防いでいるのです。
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楽器の品質がクラフツマンの技量で計れるものだとしたら、パールフルートはまさしく最も優れたレベルにあると言えるでしょう。40年にも及ぶフルートづくりの経験を積んだマイスターをはじめ、パールの職人たちは、いくつもの革新的なメカニズムの開発を手がけてきましたが、それらの卓越した技術は、いまもなお世界中のフルートメーカーに多大な影響を与え続けています。また、日本はもとより、ヨーロッパや世界各国の一流フルーティストとのコラボレーションを積極的に行ない、つねにより高度なレベルに挑戦してきたことが、パールフルートの進化につながっています。クラフツマンとフルーティストは、互いに理想を追求しているからこそ、最高の楽器が生まれるのです。 |
パールフルートの製作には、クラフツマンが自ら設計した道具や設備がふんだんに生かされています。そのひとつひとつにパールならではの手法があり、オリジナリティがあるからです。そして、管の素材選びにも厳しいチェックの目が光ります。ここでは“熟練の目”による判断に加え、最新のテクノロジーを駆使した科学的な検証も不可欠です。また、製作のプロセスにも日々改良が加えられ、時代とともに進化を遂げています。これらはすべて、パールフルートの価値ともいえる品質を高め、楽器の完成度を確かなものにするために、極めて重要な意味をもっています。品質を創造すること。それはパールにとって、楽器に対する信頼性を守るためにもっとも大切なことなのです。 |
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