藤田真頼
こんにちは。藤田真頼です。
花の都、パリ。芸術の都、パリ。
フルート文化、音楽の発展にとって、この街は特別な存在。関心の深い方も多いことでしょう。
このコーナーでは僕の留学時代の想い出を、「食」「生活」「文化」「人」等と共にご紹介します。
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 藤田真頼の「セピア色のパリ」
Vol.15「ボジョレー・レンヌ・仙台」

先日、ボジョレー・ヌーヴォー(Beaujolais Nouveau)が解禁になった。
11月、第3木曜日の解禁日、日本では毎年、世界で一番最初に0時が来ると言う事で、
全世界に先駆けて味わえると、成田空港で飲んだりするパフォーマンスがあったりして、
とにかくお祭り騒ぎである。

元々はその年のブドウの出来栄えをチェックする目的で業者がやる事で、
ガブガブと1分でも早く飲んだからどうだと言う事もなく、
ヴァレンタインデーのチョコレートと同じように、
この企画やお祭り騒ぎは、メーカーや輸入業者の戦略に、皆まんまと乗せられているに他ならない。
一度解禁イベントでコンサートをした事があったが「ヴォージョレー・ヌーボー」VとBが逆になって
カタカナで看板ができていたのでガックリしたことがある。
最近はコンビニ等でも売っているが、意外と高いので最近は買わないし、全く興味がなくなった。

パリでのボジョレーの思い出の話を一つ。
たまたま解禁日に高校時代の同級生と、オペラ座近くでバッタリ会い、
「お〜〜っ!」と吃驚して、今日はボジョレー解禁だから飲もうと言う事になった。
”Le Beaujolais Nouveau est arrive!” どこのカフェにも「ボジョレー・ヌーヴォーあります!」の張り紙。
オペラ座の斜め前にあるカフェは少し寒かったがロケーションは最高だった。
樽の上にばら撒かれた大量のクルミを自分達で勝手に割ってつまみながら、
昔話に花が咲き楽しいひと時を過ごした。
もともとボジョレーは軽いお酒なので、ジュースのようにスルスルと飲めてしまう。
2人で2本ボトルを開けた。
まだ、飲み足りず、もう一軒という感じだったが、やんごとなき事情があり、そこでお開きになった。
携帯も無い時代だったので、会社の名刺をもらい何度か連絡をしたが、その後音信が途絶えてしまった。
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フランス人は「パリはフランスではない」という。
パリはパリ。
フランスでは其々の地方に土地々々の魅力が、自然に文化に食に人々にある。
その土地の地酒を飲み、名物を食べるのが一番おいしいのはどの国でも同じ事。
「東京は日本ではない」という発想は日本人にはない。
フランス人のように、田舎でも各自のアイデンティティーを、
誇りを持って主張すべきではないだろうか。
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フランス西部、ブルターニュ地方「レンヌ」のオーケストラのオーディションを受けたことがあった。
レンヌはモン・サン・ミッシェル観光の起点となるところで、こぢんまりとして落ち着いた街である。
前日レッスンをしてもらったB・フロマンジェ氏が試験官だったというサプライズもあったが、
オーディション後、一人で入ったクレープ屋の美味しかった事を思い出した。
普段クレープは口にしないが、地元の名物は何でも美味しいと言う事だ。
そのクレープ屋にレンヌの姉妹都市が書いてあって、
初めてレンヌと仙台が姉妹都市であると言う事を知った。
お互い首都からの距離も300kmくらい。人々も穏やかで街並みも美しい。
なるほど姉妹都市としてピッタリだなと思った。

日本に帰国してしばらく、仙台フィルに随分行った。
外山雄三氏の指揮「春の祭典」は素晴らしかった思い出がある。
演奏面でも、とても勉強になり、友達も多く、行くたびに仙台という街が好きになった。
そしてレンヌの事をいつも思い出した。
なんとなく無理やりだが、今度その仙台で「アンサンブル・バロック・レジーナ」のコンサートをする。
もう8か月たってしまったが、震災後初めて訪れる仙台。場所もカトリック北仙台。共演者も同級生。
既に今から、様々な思いが胸にこみ上げてくる。
お近くの方々お時間ございましたら是非ご来場ください。