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2020年度 全日本吹奏楽コンクール課題曲 打楽器パート徹底解説【Ⅲ】僕らのインベンション 解説:井上 登紀

2020年度 全日本吹奏楽コンクール課題曲 フルートパート徹底解説!

課題曲Ⅲ 僕らのインベンション

解説:井上 登紀  大阪フィルハーモニー交響楽団 フルート奏者

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◇僕らのインベンション◇

 

宮川彬良さんの課題曲「僕らのインヴェンション」とても素敵に書かれていますね。僕は大阪フィルハーモニー交響楽団でポップスコンサートを宮川さんの指揮でご一緒させてもらっていたので、その頃の記憶が蘇ってくるようだなぁ・・・といっても、もう10年以上前なのですが・・・

さて、皆さんは作曲家のイメージって考えたことありますか?

僕からみた宮川さんのイメージは、とにかく音楽が本当に大好き!音楽を使ってたくさんの人を楽しませるのがとっても大好きなエンターテイナーなんです。

バッハ、ベートーヴェン、ガーシュイン・・・それぞれの作曲家の曲には、作曲家の個性や人柄だったり、生まれ育った国の文化や言葉の発音、作曲家本人が感じたことや、感動したこと、驚きや悲しみ・・・などなどたくさんのメッセージが込められているんです。

この曲は課題曲だけれど、練習や演奏をする前に一度目を閉じて頭の中で想像してみてください。もし・・どこかの公園やどこかの街で、みんなが演奏している「僕らのインヴェンション」の音楽が聞こえてきた時、歩いている人々の反応を想像してみてください。この曲を初めて耳にした人々が今からどんな音楽が始まるのかしら?とワクワクする感じやドキドキしてくる感じ!

どんな曲も音とリズムが合っているだけでは楽しくないのでイメージをしっかり持ってくださいね。

 

曲全体を聞いてみるとヘ長調、ニ短調、ニ長調、イ長調、変ホ長調、ト長調、ざっくりとこれだけの音階練習をするといいかな?

それぞれの調性に色や雰囲気を感じるように練習してみてください。

結局音階練習をしていけばこの曲が終わって違う曲に行っても必ず役に立ちますからね。

 

冒頭から21小節目までは16部音符を次の楽器に渡すキャラクターと受け取るキャラクターに分かれているので注意してください。21小説目からは拍子が複雑ですね!8分の6拍子と4分の3拍子が交互に来ているとてもユニークな場所です。

この曲の最も遊びを感じる場面ですから音はあまり変わらないけれどニュアンスを変化させて演奏しましょう。

メロディーラインはトロンボーンやユーフォニウムが担当していますね。必ず伴奏の形を演奏している時もメロディーをよく聞いてくださいね!もしメロディが聞こえてこないよっていうときは、まだ練習不足で気持ちに余裕がない時か、大きく演奏しすぎなので気を付けましょう。

と、思っていたらまた49小節目から冒頭の部分に変化していますね。少し弾んでいるような動きから横に歌うラインがさりげなく決まるといいと思います。

64小節目から8分の5拍子・・・基本は3+2のふらついている感じですかね?2文字の感じで3+2の読み方を身近なところから探すといいと思います。関西の人なら尼崎(アマガ+サキ)とか。

ここの5拍子は頭のところだけ付点の形になっていますね。リズムを完璧と言うよりも戯ける感じがあると最高ですね。

95小節目から曲の最後に向けてより一層ワクワク感や期待感が音に出るように前向きに演奏しましょう。

この辺りも拍子がコロコロ変わっていくところですね。音だけがなっていても面白くないですから指揮をしてみて曲の動きについていけるようにしましょう。この辺りは8分の3は拍子の裏を感じる動きに対して、4分の2は拍子の表を感じる動きです。

キャラクターの違いに気を付けて演奏しましょう。その先のトリルは華やかさを意識するといいと思いますよ。

106小節以降の16分音符は流れるような動きを表現したいですね。アクセントがあるところは印象に残るようにアタックを決めましょう。

146の4分音符はテヌートが書いてありますね。4分音符たっぷりと鳴らしきってください。ここはあえてレンガの形の音をイメージしてもいいかもしれません。

153から少しだけスペイン風のリズムがありますね!普段なかなかないリズム感というか雰囲気がありますから軽さを意識して演奏してみてくださいね。

なぜか最後の4小節間フルート 族は曲に参加していないのですが、終止線が来るまでが曲ですから他の楽器とともに最後まで楽しんでください。

 

さあ僕らのインベンション、今までにあまりなかったアプローチが満載です!とにかく周りの人を楽しませれることを目標に練習してほしいです。頑張ってくださいね~