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2020年度 全日本吹奏楽コンクール課題曲 フルートパート徹底解説【Ⅱ】龍潭譚 解説:相澤 政宏

2020年度 全日本吹奏楽コンクール課題曲 フルートパート徹底解説!

課題曲Ⅱ  龍潭譚

解説:相澤 政宏   東京交響楽団 首席フルート奏者 東京音楽大学講師 THE FLUTE QUARTET

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◇龍潭譚◇

 

龍潭譚は明治~昭和にかけて活躍した文豪、泉鏡花が書いた、少年の体験を描いた幻想的な作品です。

 

曲冒頭は音程に注意しましょう。グロッケンシュピールとヴィブラフォンのCとDesの音が響く中、フルートとクラリネット、ミュート付きのトランペットで笙の様な和風のCFGの音を響かせます。和音は2拍ごとに変わっていきますが、とにかく9小節目の頭まではクラリネット、トランペットと共に正しい音程を保つ事を心がけてください。クレッシェンドとディミニュエンドではフルートとクラリネットの音程の癖が逆になりやすいので要注意です。

9小節目後半から13小節目までは、この曲中で数少ない木管のユニゾンメロディーです。音程、バランス、音色、ヴィブラートなどに着目して、そのバンドの木管セクションにしか出せない、素敵な響きを目指してください。

13小節目3拍目の装飾音は速すぎないように皆で揃えるのが良いと思います。

24小節目のfpクレッシェンドは効果的に。ハッキリ発音をしてクレッシェンドのタイミングや音型をしっかりと揃えましょう。音は冒頭と同じCFGです。

25小節目~62小節目まではのリズムに乗った踊りの様な部分に入ります。五線の中に入った低めの音が多いです。ダイナミックスはPですが、全管楽器が鳴っている中ですので、芯のある音色で音のツブをハッキリさせましょう。

47小節目からの長い音やのリズムは、この場所の核となっているのリズムを常に意識しながら自分のパートを演奏しましょう。

63、64小節目のピッコロソロは核のリズムが無くなるので、横の流れを意識して吹きましょう。フルートの伴奏も拍を縦に感じずに横の流れを作りましょう。

64小節目のトリルですが、1stは多くの指を動かすのでバタバタになりませんように。小指を残しても構いません。2ndのDes~Esのトリルは足部管側のトリルキイを使ってください。

67小節目の大きな2拍目は装飾音符上にアクセントが付いていることに注目してください。

68小節目の最後はクレッシェンドの効果を十分に出したいところですが、次がG.P.で会場に協和音が残るので、良い響きと良い音程を関係者全員で心がけましょう。音程が合うと音が飛んでいきます。

70小節目から80小節目まではヴィブラフォンとグロッケンシュピールのリズム、音程が核になっています。ピッコロソロは常にヴィブラフォンを感じながら吹きましょう。このソロはバスクラとかなり音域の離れたユニゾンですが、ヴィブラフォンを意識しつつ、よくバスクラとも音程を合わせてください。76~80小節目までの木管の動きも、やはり鍵盤楽器のリズムに乗って演奏してください。

82~83小節目のピッコロソロは、長い音ですが、お能の能管の様な感じで大きなソロです。効果的に聴こえるように聴衆に「主張」してください。

89小節目高音のAs、Bのディミニュエンドはピッコロでは難しいですね。頑張ってください。フルートもそうですが、高音のAsは音程がとても高くなりやすく、逆にBはとても低くなります。注意しましょう。

93小節目アウフタクトからのピッコロソロはオーボエソロの後を追って演奏するので、オーボエの流れも意識しながら演奏してください。

105小節目のピッコロソロは長い音符の上に初めて短い[※4]がついています。音の出の部分を効果的に[※4]して雰囲気を作ってください。

フルートソロ最後のCの音はグロッケンシュピールと素敵に音程を合わせてください。